情熱を受け継ぐキリマンジャロコーヒー


Tanzania
Karatu AB

【タンザニア カラツ農園】

農園情報

標高:1,700〜1,820m
品種:N39
精製方法:ウォッシュド
産地:ンゴロンゴロ
焙煎度:中煎り


カップコメント

フローラル
イエローピーチ
オレンジ・スパイシー
ハニー

 

ンゴロンゴロ

カラツコーヒーエステートは、
北部アルーシャからおよそ150km、
カラツ地区のンゴロンゴロ・カルデラの
外縁に位置するコーヒー農園です。

ンゴロンゴロ・カルデラは、
地球上でもっとも大きな水没していない完全なカルデラで、
火山の噴火・崩壊によってできたその地形は、

その直径はおよそ20Km、
水深は約600メートル、
およそ300キロ平方メートルの面積を有します。

このカルデラの外縁1700~1820mの高地に
カラツ・エステートはあり、

その火山性の土壌は色濃く、
豊かな土壌として知られ、
近隣には世界有数の貴重な野生動物の保護区が
ある事でも知られています。

カラツ・エステート


1950年に設立されたカラツ・エステートは、
300Haの広大な土地で
年間2500~4000袋のコーヒーを生産する
所謂エステート系と呼ばれる大農園の1つです。

収穫最盛期には250~400名の雇用の受け皿となり、
地域社会に根付いてコーヒー生産が行われています。

 収穫したチェリーは果肉除去を行うと、
一晩発酵槽に溜められミューシレージを分解します。

その後、
水路を通しミューシレージを洗い流すと、
再び水を入れたタンクでソーキングされた後に、
乾燥テーブルに運ばれます。

乾燥日数は、
その年の気温や気候、
処理を行うパーチメントの総量などで異なりますが、
おおよそ1週間~2週間ほどの乾燥時間が設定されています。

乾燥中は各テーブルにピッカーが並び、
パーチメントの選別を繰り返し行いながら、
品質の向上に努めています。

タンザニアコーヒーの歴史

タンザニアのコーヒー生産の歴史は、
16世紀に北西部に暮らすハヤ族によって始まったとされ、
その後ドイツやイギリスの植民地時代を経て、
産業として発展をしてきました。

アルーシャやモシ、ンゴロンゴロなど
北部を中心にコーヒー生産が行われ、
モシを拠点として1950年代から規模拡大が進み、
200Haを超える大規模なシングルエステートが
多くみられるのも特徴の1つです。

日本においても、
キリマンジャロブランドとしてタンザニアコーヒーの名が広がり、
タンザニアコーヒーの輸出国として日本は最も大きなシェアを誇っており、
今なおタンザニアのコーヒー産業の重要なパートナー国となっています。

 タンザニアコーヒーの流通はケニアと似ており、
基本的に全てのコーヒーが
モシのオークションセンターで売買されます。

特徴となる点として、
全ての土地が国の所有であり、
規模に関わらず、
どの農園主も土地を国から借りてコーヒー栽培を行っている点や
エステート系の大農園に至っては
非常に近代的なコーヒー栽培・設備を持っている点は
タンザニアの大きな特徴と言えます。

 現在は西部ブコバやキゴマ、
南部ンベア、ンゴジなど20世紀後半から
コーヒー生産地域が広がっており、

多様性の広がりや生産技術・安定性を背景に
今改めて注目を集める産地の1つとされています。