ベトナムのコーヒーを牽引する先駆者
Vietnam
Radar Farm
【ベトナム ラダー農園】
農園情報
標高:1,600m〜1,650m
品種:カティモール
精製方法:ウォッシュド
産地:ダラット カウダット地方
焙煎度:中浅煎り
カップコメント
キャンディー
オレンジ
完熟パイナップル
キャラメル
ピーナッツ
農園のシンボル
ダラット中心部から車で30分程度南に行ったところに、
DungさんのRader farmは位置しています。
Rader farmの由来は、
敷地内にある鉄塔から。
ベトナム戦争時代に情報収集のための
レーダーとして使用しており、
それが農園のシンボルとして
残っていることから名づけられました。
彼の家は父親の代からアラビカ農家さん、
彼の暮らしは子供のころからコーヒーに囲まれていました。
大学卒業すると、
すぐに父親のもとで家業の手伝いをスタート
栽培技術や
コーヒー加工にまつわる知識を吸収していきます。
そして、
独立し、
国から現在の土地を借り、
ラダーファームの農園主として
妻と2人高品質なアラビカ作りに日々励んでいます。
広さ12ヘクタールほどの農園では
約36,000本のアラビカ種が植えられ、
敷地内にはウェットミルはもちろん、
ドライミルを併設しています。
一貫したスムーズな精製が可能となり、
精製はほぼ全てがウォッシュドプロセスです。
単一品種のロットや
発酵を取り入れた
高品質なマイクロロット作りを得意としています。
ドライミル内は非常に清潔に保たれており、
パーチメント、
または
乾燥済チェリーはロット分けがされ静かに保管されています。
Tri Dung Bui
ラダーファームはしっかりと管理され、
清潔なドライミルをもたれています。
しっかりと
欠点を取り除ける設備を持っているため
今回届いたこちらの豆は
わずかな軽い欠点が散見される程度で、
粒も揃い非常に綺麗なアピアランスをしています。
農園主Dungさんは30代と若く、
高品質なアラビカ生産に勉強熱心です。
Dungさんの目標は、
85~86点以上の高品質の豆の安定生産。
そして
ベトナム初の90点以上のコーヒーを作り出すこと。
ファインロブスタに限らず、
アラビカコーヒーにも
ベトナムコーヒーは将来があると語るDungさん。
今後のベトナムコーヒーを引っ張っていく存在として、
注目の生産者さんです。
ベトナムの避暑地、ダラット
ダラットは標高が高く、
高温多湿な気候の土地が多いベトナムでは珍しく、
年間を通して冷涼で、
年間平均気温が15℃~28℃と過ごしやすい気候です。
ベトナム国民からは、
避暑地やハネムーンの定番として知られており、
日本で言う「軽井沢」のような街です。
週末になると、
電車や車でホーチミンから観光客が詰めかけ、
夜にもなれば
町の中心部にあるマーケットには
彼らや地元民たちが集まり活気に包まれます。
また、
その気候を生かして、
コーヒー(アラビカ種)栽培はもちろんのこと、
ユリやバラなどの花の栽培や、
レタスやブロッコリーなどの
高原野菜の栽培が盛んに行われ、
ダラット産の作物は
プレミア価格がついて高値で取引されています。
アラビカ種の一大産地であることから、
街には焙煎機を構え、
ダラット産のコーヒーを扱うショップも増え始め、
いわゆるベトナムフィン以外の抽出方法、
エスプレッソやペーパードリップなどでも
コーヒーを提供しています。
また、
収穫期である12月~2月頃は雨が多く、
ダラットで作られるコーヒーの90%以上がウォッシュドでの精製。
ナチュラルやハニーを行うには気候的に難しいエリアです。
そのため、
今回のDungさんら地域の生産者さんは
ウォッシュドプロセスの中でいかにして
良い香味のコーヒーを作るのかを研究し、
品種、精製中の酵母などの微生物の添加、
発酵時間の調整など、
独自の精製の進化を遂げています。